続々々・メガネのつぶやき

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EURO08グループリーグ グループA スイス−チェコ

 いよいよ開幕したEURO08。いの一番に登場するは、ホスト国であるスイス。大勢の声援を背に勝利をもぎ取れるのか、それともチェコが劣勢をはね返して勝利を掴むのか、注目の開幕戦でした。
スイス 0−1 チェコ
スコア:71分 V・スヴェルコシュ(チェコ

 個人的には終始スイスがペースを握っていたように思います。イチ押しとして名前を挙げたインレルの左右への球捌きから、右はベーラミ、左はバルネッタ&マニャンが上手くサイドで勝負を仕掛けていけていましたからね。ただ残念だったのが、クロス・プレイスキックの精度を欠く場面が非常に多くて勢いがブツ切れになってしまうシーンがあったり、時折上手く中の選手とあってもシュートが枠に飛ばなかったりという点。また、終盤には放り込みを始めましたが、シュトレラーがロゼフナルに8〜9割方競り負けてしまいチャンスにならず。1度だけ完全に競り勝ちチャンスにつながった場面でも結局はクロスバーに弾かれるなど、最後まで煮え切らない試合展開になってしまいました。守備陣は失点こそ喫してしまったものの全体的なパフォーマンスは及第点と言っていいもので、グループリーグ通過のためには、フィニッシュの部分の精度が欠かせませんね。ただ、キャプテンでありエースストライカーのフレイが足を痛めて後半頭から交代し、ベンチに戻ってくる時には松葉杖をついて歩いていたんですよね。シュトレラーがちょっと頼りないデキに終わってしまったこともあり、トルコ守備陣は今日のチェコほど堅くはないでしょうが、不安を残す結果となってしまいました。
 一方のチェコ。非常にリアリスティックなサッカーをやりきっての勝利だったなぁという印象です。とにかく攻めはコラーへ当ててからどうするかという形ばかりで、そのコラーがいいパフォーマンスを見せられなかった事もあって、点が入る気配は全くありませんでした。しかし、守備においてはDFラインはバランスを崩すことなくしっかりとやれていましたし、MF5枚も上手くスペースを消して、中央からあっさりと崩されるシーンはほとんど無かったので、(スイスのフィニッシュの精度の無さも手伝って)失点する匂いもまた、ほぼ皆無でした。その流れを変えたのが56分のコレル→スヴェルコシュの交代。これにより単調な放り込みがなくなり、パスが回るシーンが増え、徐々にサイド深くまで入れるようになりました。得点もそれにより生まれたCKからでしたし、終盤のはっきりとした守備固めのサインを送る交代も含め、ブリュックナー監督さすがだなぁと思いましたね。正直言うと、やはりロシツキーの不在は攻撃面でのアイデアの欠如につながっていて、ともすれば「つまらない」なんて声も出てくるでしょうが、ロシツキーがいないことを議論してもしょうがない」ブリュックナー監督が言うとおりで、「いないならどういうサッカーをすれば勝てるのか」という疑問に、一つの答えを見い出した勝利だったと思います。ポルトガルにこのサッカーがどれだけ通用するのか、興味津々ですね。