続々々・メガネのつぶやき

主にFC東京、サッカー、当たらない競馬予想の3本立て。思ったことを、思ったなりに、思っただけ。

EURO2008 グループリーグ展望 グループC

 今日は「死の」グループCです。この4チームの中で2チームが消えてしまうのは、もったいないしハイレベルとしか言いようがないです。アジア3次予選とは月とすっぽんだ(比べるな)。
オランダ
 88年のEURO以来のビッグトーナメント優勝を狙うオランダ。今大会をもって退任が決まっているマルコ・ファン・バステン監督が優秀の美を飾れるのかに注目が集まりますが、持ち味は何といってもその攻撃力。手駒を活かすために伝統の4−3−3のウインガースタイルから4−2−3−1へモデルチェンジを行い、MFスナイデルファン・デル・ファールト、FWロッベンファン・ニステルローイを同時に起用する手に打って出たことで、ますます脅威を増した印象。さらにベンチにはFWファン・ペルシー、カイト、フンテラール、フェネホールオブヘッセリンクが控えていて、対峙する国は強敵ながら、時間帯によっては完全に試合を支配してしまうシーンが見られるかもしれません。一方で守備面は不安を隠せない陣容。中盤の底2枚を任されるのが恐らくMFアフェライエンヘラールデ・ヨング、DFデ・ゼーウあたりだと思いますが、いずれも手堅い選手ではないため全幅の信頼を置けるほどではなく、ディフェンスラインも中心がマタイセンハイティンハではちょっと…と言わざるを得ません。こういった「美しいアタッキングフットボールを見せるも、守備陣が最後で耐え切れず花と散る」パターンが長らく続いているだけに、今回もそうなってしまうのか、それともこのマイナスイメージを払拭できるのか、楽しみに待ちたいです。
 イチ押しはFWクラース・ヤン・フンテラール。今季は34試合で33ゴールを挙げる大活躍(もちろんエールディビジというリーグのレベルは考慮する必要がありますが)を見せ、アヤックスが来季のCL予備選出場を逃したことも相まって、今オフのFW移籍市場の目玉ともなっている選手。まだ時折若さ、経験不足をのぞかせることはあるようですが、左右両足で鋭いシュートを放つことができ、ヘディングでのゴールも多いですし、ポストプレーや足下でのボールコントロールも及第点以上と、いわゆる高いレベルでの「万能型ストライカー」という見方でいいでしょう。もちろん大エースはFWファン・ニステルローイですが、ニステルローイが万が一不在になったとき、あるいは終盤攻勢をかけたいときには必ず出番が回ってくるはずなので、その短い時間で何ができるか、注目して欲しいですね。

イタリア
 ご存知のとおり、06年ワールドカップの優勝国であるイタリア。ただ、EUROではここ3大会で04、96年大会がグループリーグ敗退、00年大会は決勝まで進んだもののフランスにまさかの逆転負けと辛酸を舐め続けている状況で、今大会への意気込みは相当なものと見ています。イタリアと言えばまずは守備に目が行きがちですが、今大会の守備陣は若干の不安を持っている印象。GKブッフォンは腰の状態が万全ではないようですし、DFマテラッツィグロッソザンブロッタのワールドカップ時のスタメン3人も、今季のリーグ戦でのパフォーマンスは決して誉められたものではありません。そして、要であるカンナバーロが直前の合宿で右足首を故障し、まさかの離脱。バルザーリガンベリーニの若手2人が控えているとはいえ、あまりに痛すぎるこの離脱が悪影響を及ぼさなければいいんですが、果たして。その一方で、攻撃陣は歴代最強クラスの布陣といっていいでしょう。MFピルロのコンディション不良が(同じくミラン勢のガットゥーゾアンブロジーニもそうですが)どこまで戻っているかは不安点ですが、MFデ・ロッシアクイラーニペッロッタのローマ勢は非常に勢いがありますし、両ウイングはMFカモラネージ、FWディ・ナターレカッサーノ、クァッリャレッラという実力者揃い。センターフォワードには不動のエース・トニがおり、バックアップも今季大ブレイクしたボッリエッロとキャリア初の得点王を獲得したデル・ピエロが控えている、実に豪華な布陣。06年ワールドカップも「今回のイタリアは攻撃的だ」と言われながら、結局は守備陣の神懸り的な奮闘で戴冠しました。しかし、今回こそは攻撃陣が引っ張らなければ厳しい展開となりそうで、今までとは一味違うイタリアが見られるかもしれませんね。
 イチ押しはFWアントニオ・ディ・ナターレ。すでに31歳ながらキャップ数がまだ17しかなく、そもそもセリエAの舞台にはじめて立ったのが24歳、代表に定着したのがドナドーニ監督就任後という遅咲きの選手。しかし、ドナドーニ監督がウインガーを置く4−3−3を採用したために一気に主力クラスへと抜擢され、もはや欠かすことのできない選手になりました。もちろん特徴はウインガーらしい縦への推進力と高精度のクロスなんですが、一時期中央を任されていたこともあってか、インサイドカットのドリブル+精度の高いシュートや、意外と視野の広いプレーを見せるなど、引き出しが多い印象を受けます。このポジションを任せることができる選手が他におらず(強いてあげればデル・ピエロカッサーノペッロッタあたり)、ディ・ナターレが仕事をさせてもらえないとかなり苦しくなるだけに、彼の頑張りは必要不可欠。そういう点でも注目していきたい選手です。


ルーマニア
 00年大会以来のビッグトーナメント参加となるルーマニア。パッと見て知ってる!という選手は数少ないかもしれませんが、少なくともGKロボンツ、DFラツ、ゴイアン、タマシュ、コントラ、ラドゥらで形成される最終ラインの強さはオランダど同レベルかそれ以上と見て間違いなく、中盤の底に位置するキブ、コドレアあたりも含めた全体の守備意識の高さはかなりのものがあります。一方で、攻めの形が奪ってからのカウンターか個人技頼みしかないところが苦しいところではありますが、その少ない攻め手でもハマったときの威力はなかなか見所がある点は強調したい材料です。その攻撃の主軸はもちろんFWムトゥ。薬物使用が明るみとなり、2年前にフィオレンティーナに救われる形で加入しましたが、その2年間で33得点を挙げ、今がキャリア最高の時期と言っていいでしょう。それだけに今大会にかける意気込みは強いようですし、チーム全体で見ても、他の3カ国と並ぶとさすがにどうしたって見劣ってしまう部分はありますが、00年大会もイングランド、ドイツ、ポルトガルと同グループに入りながら決勝トーナメント進出を果たしていることを考えれば、今大会も強烈なアウトサイダーとして存在感を見せてくれるかもしれませんね。
 イチ押しはDFコスミン・コントラ。前回出場した00年大会にもメンバーとして名を連ねていた(GKロボンツ、MFペトレ、FWムトゥもそうですが)ベテラン選手で、その後03年ぐらいまでは順調なキャリアを送っていましたが、そこから度重なる怪我に悩まされ、05年には一時母国のクラブへ身を置くまでに沈んでいました。しかし、06年にヘタフェ(スペイン)へ移籍すると突如甦り、今季は主にカップ戦(コパ・デル・レイ&UEFAカップ)要因としての起用となりましたが、コパ・デル・レイ準優勝、UEFAカップベスト4に大きく貢献。特にUEFAカップ準決勝のバイエルン戦では、両ゲームでゴールを挙げるなどの活躍を見せ、なんか泣きそうになってしまった自分がいます。まあ、それは置いといて、ポジションは右サイドバック。まだまだ衰えることのない運動量を武器とした積極的な攻め上がりが持ち味で、そこからのクロスや中へ入ってのシュートなどでチームの攻撃にアクセントを付けられる選手です。どうしてもムトゥやDFキブへ目が行きがちになるかと思いますが、ぜひこの右サイドバックにも注目してもらえたらなぁと思いますね。こそっと書けば、06年ルーマニア国内最優秀選手に選ばれたMFディカも注目ですね。


フランス
 「(04年に就任した)ジャック・サンティニレイモン・ドメネク監督(CHONOさん、ブクマでのご指摘ありがとうございます)の指導力や言動が一番の不安」などと揶揄される今のフランス。その裏を読めば、選手層は年齢的にもポジション的にも非常にバランスがよく、一見すると穴が存在しないというチーム状態の確かさが伺えると見ることが出来ます。事実、GKクペ、DFギャラステュラムサニョルアビダル、MFマケレレヴィエラ、マルダ、FWアンリといったお馴染みの中堅・ベテラン組に、DFエブラ、MFディアッラトゥララン、ナスリ、リベリ、FWベンゼマの若手が上手くチームに入り世代融合に成功した印象です。かつての「シャンパンサッカー」と呼ばれるような華麗さはずいぶん鳴りを潜めましたが、取って代わるように身につけた力強い、勝負強いサッカーで上位進出を目指すことになるでしょう。強いて不安を上げるとすれば、やはりDF。CBではギャラスアーセナルイングランド)でも強烈な存在感を放っていますが、テュラムバルセロナ(スペイン)で大きく出番を減らし、コンディション面で不安が残ります。また、控えのスキラシ、ブームソンも「悪くはないけど良くもない」という程度の印象しかありません。何でメクセスを落選させたのか…分かりません。また、両サイドバックも、アビダルバルセロナへの移籍1年目というエクスキューズはあるものの、今季のパフォーマンスは今ひとつですし、サニョルバイエルン(ドイツ)で完全に出番を失いました。特にアビダルについては、同じポジションのエブラと比較すれば明らかに「エブラ>>>アビダル」なのに、なぜサンティニ監督はアビダルしか使わないのが疑問です。要は「やっぱりサンティニドメネク監督の手腕ってどうなの!?」という話になるわけで、本戦でも変なことをしないか、別の意味で注目は必要かもしれません(苦笑)
 イチ押しはFWカリム・ベンゼマ。もうすでに「知る人ぞ知る」のレベルははるかに超越した選手となりましたが、主力級としてビッグトーナメントに出場するのはこれが初めて。今回もサンティニドメネク監督がアンリのパートナーとして指名するかはまだ不透明ですが、個人的には絶対起用するべきだと思います。とにかくゴールへ向かう、ゴールを奪うためのスキルと野心に満ち溢れ、ポストプレーも無難にこなしますし、プレーイメージの豊かさとそれを具現化できる本能的な動きも魅力で、「そこでそう来るか!」と唸らされることがしばしばあります。まだまだ荒削りであったり、自信が度を越して過信になって自滅する場面も見られ、本戦でその悪い面が出ないとも限りませんが、現状はそれも魅力といえば魅力。とにかく今大会ブレイクするであろう選手の筆頭格と言ってよく、どんな驚きを私たちに見せてくれるのか、今から楽しみです。もしサンティニ監督が起用しなかったら…素で怒るぞ(苦笑)


通過予想

1位 イタリア
2位 フランス
3位 オランダ
4位 ルーマニア

 正直、どうなるか全然分かりません。ルーマニアが突破しても驚かないですし、イタリアが落ちても驚きません。これまでを全面否定してもいいのなら「四の五の言わずに黙って見やがれ!」というグループですかね(笑)