続々々・メガネのつぶやき

思ったことを、思ったなりに、思っただけ。

2008 J1第2節 新潟−東京 私的見方

 今後に向けて予想通り「期待と不安」の両面をのぞかせた開幕戦。そして、「不安だらけ」だった水曜日の練習試合。この2試合をはじめとした1週間を経て、明日はどのようなサッカーを見せてくれるのか。私的雑感です。って、よくよく調べたら雑感って「いろいろの(まとまらない)感想」(新明解国語辞典)という意味らしく、プレビューの要素を多分に含んだエントリのタイトルとしては不適格でした。勉強不足でした。今回から「私的見方」としてやっていきます。
 木曜日の練習も加味しての、エルゴラのスタメン予想は以下の通り。

――――――平山――――――
―――赤嶺――――石川―――
――羽生――今野――梶山――
長友――茂庭――吉本――徳永
――――――塩田――――――

 練習試合で不安ばかりをのぞかせた2トップは採用しない様子でとりあえず一安心。まだちょっと公式戦でやる(見る)には怖すぎるので。1トップも現時点での噛み合わせを重視して平山をチョイスする模様。コンディションはともかくとして、現状カボレはジョーカーの方がいいかな。で、そんな予想スタメン11人の中で注目を挙げれるならば、やはり赤嶺と吉本の2人になるでしょう。
 いろんな東京系ブロガーの方々のエントリを読んでいると、FWの中でキャンプの最中から苦しんでいたのが赤嶺だった様子。赤嶺は(ざっくりと言うと)直感系FWというか、刹那のポジショニングや裏への抜け出しで勝負するタイプで、水曜日の練習試合でも、例えば下がってボールを受けたりだとか、細かいポジション移動でフリーになるという動きよりは、栗沢やエメルソンが持った際に裏を狙って飛び出すという動きの方が回数が多く、またいい動きだった印象があります。1トップで使われるにしろ今回の予想通りシャドーで使われるにしろ、細かくつないで攻撃する中の一兵卒というイメージは、まだ正直沸き起こってきません。ただ、それではこれからの東京で生き残っていけないはず。例えとして合っているかは分かりませんが、「これまで草原で自由気ままに動けていたチーターが、急に狭い遊園地の檻に入れられて自分の居場所やなすべき事を模索している状態」が今の赤嶺なんだろうと思うんです。これまで育んできた自身の持ち味であるダイナミックさや野性的な勘を失うことなく、新しい檻の中で集団(チーム)の規律をどこまで学び、どこまで実践できるか*1。明日もし予想通りシャドーとして使われるならば、「MFとして」どれだけボール回しに参加し、ゲームメイクに貢献できるのか。あるいは、「FWとして」平山が引いてきた後に出来たスペースをどれだけ上手く使って、どれだけ相手のDFラインと勝負が出来るか。開幕戦でそれなりにフィットしていたエメルソンと入れ替えてまで起用されることに対して、一定の結果は求めたいところです。
 そして吉本。昨シーズンの開幕戦でいきなりスタメンに抜擢され…という話は省略しますが、確かに矢野の高さを考えた時に茂庭&藤山では心許ないですし、佐原は怪我してしまいましたし、水曜日の練習試合でのCBとしてのパフォーマンスを比べると「吉本>ブルーノ」だったので、吉本スタメンという選択は至極当然かと。大宮との開幕戦を見る限り、新潟の攻撃の大半は矢野を経由していて(ほとんどがポストプレー)、例えば制空権を握られるとか、簡単にポストプレーをさせてしまうようなことになると、非常に苦しい状況になります。逆に個人で仕掛けられるマルシオ・リシャルデスや田中を故障で欠き、新外国人のダヴィとアレッサンドロがまだ完全にフィットしていないことを考えれば、矢野を抑えることが新潟の攻撃の威力を半減させる(もしかしたらそれ以上)ことになるので、吉本に与えられる役割は大きいものになるでしょう。1年前に止まってしまった時計を再び動かすチャンスが与えられるならば、萎縮だけはせずにプレーしきって欲しいと思います。
 チーム全体を考えると、開幕戦の前半15分以降から徐々に見せ始めたサッカーをより長い時間できるかどうか。新潟がどの高さからプレスを仕掛けてくるかは分かりませんが、プレスの威力に押し込まれてDFラインでのボール回しが増えてしまうようだと、練習試合の二の舞になりかねません。その点では、相手のプレスの出方を見てからではなくこちらから仕掛ける=DFラインでの様子見のパス回しを減らし、積極的に中盤の選手で回していく形を見たいものです。
 かつては完全にお得意様だった新潟。しかし、気が付けばここ2年は4戦4敗(3得点11失点)と逆にお得意様になってしまっています。ビッグスワンはアウェーのチームにとって優しくない場所ではありますし、自分たちのサッカーを捨ててまでとは思いませんが、そろそろ久々の勝利が見れたら嬉しい限りです。
 しかし、ユースケの怪我は痛いなぁ…

*1:この辺の思いは、開幕戦を終えた後に梶山に対して感じた思いとほぼ同じものがありますね。