続々々・メガネのつぶやき

思ったことを、思ったなりに、思っただけ。

練習試合 東京3−4国士舘大学

 今日は15日の休日出勤の振替で一日休み。で、相方もこの間の日曜日の振替で一日休み。当初はのんべんだらりとしてようかと思ったんですが、東京の練習スケジュールを見ると「14:00 練習試合」となっていて、そのくらいの時間からだったら朝もゆっくりしていられるということで、相方と相談して小平まで行ってきました(これが初めて)。13時30分ぐらいに最寄のバス停について、簡易ベンチに腰を落ち着けて、14時ちょいすぎキックオフ。だったんですが、表題の通りまさかの敗戦。しかも、主力組で構成された1本目は0−4という体たらく。とにかく立ち上がりから集中力がなく、さらに国士舘の溌剌としたプレスに全く対応できずにパスミスを連発。その結果が立ち上がり5分間での3失点だったわけですが、この有り様を単に「集中力の欠如」に原因を押し込めてしまっては今後のためにもならないので、私なりにこの試合の感想などを書いてみます。
 1本目のスタメンは以下の通りでした。

―――カボレ―――平山―――
羽生――――――――――石川
―――-今野-―――-浅利―――
長友――茂庭――ブル――徳永
――――――塩田――――――

 選手こそ違いますが、開幕戦でエメルソン→カボレという交代後に見せたような4−4−2と思っていただければ分かりやすいかな、と(なので、カボレと平山が若干ではありますが、縦の関係になっていたようにも見えました)。
 1本目全てを見終ってから思ったことですが、おそらく城福監督はこの練習試合で「4−4−2の熟成」と「DFラインからのボールコントロール」をテーマにしていたんではないかと思うんです。というか、そう思わなければ腑に落ちないほど、この日の東京は終始DFラインからのボール回し・ゲーム作りに執着していました。それに対して国士舘は、3ラインを非常にコンパクトに保ちながら積極的なプレスをかけてきて、その中で当然DFラインでボールを回しているところにも積極的に絡んできました。理想はそれをいなしながら徐々に前へとボールを運んでいく形なんでしょうが、今日はとにかく中盤の選手の「パスコースを作ってやる」という動きが質・量ともに乏しく出しどころが無かったことで、結局DFが無理やり(仕方なく)出した縦パスを狙われてカットされたり、数本に1回パスが通って中盤の選手にボールが渡っても、そこに対する見方のフォローの動きも鈍かったために孤立して奪われたり、国士舘のプレスに屈して徐々にサイドに追い込まれ、数的不利になって奪われたりというシーンが続出。あまりにひどい試合内容に、最中から「何でこんなに動きが無いのかなぁ?」と考えていたんですが、その大きな要因は「4−4−2における戦術的タスクを咀嚼しきれていないため」なのかなと。事実、開幕前の練習試合のスタメンをオフィシャルで見ると、ほとんどの試合で4−5−1が使われていて、注目された開幕戦のフォーメーションも4−5−1。当然、中盤の選手にとっては4枚と5枚では運動量やなすべきプレー、視野が大違いなわけで、今日のプレー内容を見る限りは、まだ4−4−2における中盤4枚(前線2枚もそうですが)がどのように連動してボールを引き出して受けていくかについて、明らかに戸惑っていたように映りました。そんな今日の出来を鑑みると、現状は4−5−1にして、人をかけてでも中盤でボールキープしながら主導権を握りるようなプレーすることを選択するのが賢明だと思いましたね。
 ただ、一つ面白かったのが、徳永のポジショニング。守備時は4バックの右サイドバックとして通常通りプレーしていたんですが、攻撃時はウイングバックのようなポジショニングを取っていました。言い換えれば、マイボールになった瞬間にすっとポジションを上げて、3−5−2のようなフォーメーションに切り替えるような動きをしていた、という感じでしょうか。開幕戦でも非常に積極的に前へと絡んではいましたが、ここまで明らかにフォーメーションが変わるほどの移動はしてなかった記憶があるので、新潟戦で同じようなことをするのか、ちょっと興味を持ってみてみようかと。あと、塩田はよく声でてるけど、怒りボイスばかりで最後は声枯れ気味だったのは何とも(苦笑)
 話し戻ります。また、2トップとして起用されたカボレと平山の関係・距離感もよくなかったですね。特にカボレについては「どういうプレースタイルで、どういう形でパスを出してあげるのがいいのか」という点で相互理解が完璧ではない(まあ、加入が遅かったわけですから当たり前なんですが)という点は考えなければいけないでしょう。今日もオープンスペースでボールをもらってのドリブル、スピードの凄さは時折見せてくれましたが、お互いの良さが分かり合えてない現状においては、この2トップの1+1が素直に2にはならない危険性があると感じました。ではどちらが1トップとして機能していたかと言われれば、私の答えは平山。1本目30分付近の選手交代で、カボレ1トップの4−5−1にチェンジしましたが、やはりまだカボレの良さを周りが引き出してあげる、またカボレ自身が引き出すまでには至ってない印象ですし、2本目に平山が1トップ*1でプレーした時間帯の方がチャンスは作れていたので、私は現時点では「4−5−1で平山を1トップのスタメンで起用、試合の状況を見てカボレをジョーカーとして使う」という選択肢の方がベターなのかな?という考えです。


 2本目ですが、スタメンは以下の通り。

―――平山――――赤嶺―――
エメ――――栗澤――――石川
――――――ブル――――――
金沢――藤山――吉本――小山
――――――-荻――――――-

 1本目よりは攻撃の重心が高くなり、また、相手のプレスの係りがゆるくなったことも相まって、栗澤やエメルソンが前を向いてフリーでボールを受ける事ができていましたが、やはりボールホルダー以外の動きの質・量の乏しさは寂しい限り。結局は出しどころを探してタッチ数がふえるまに相手に詰められてボールロストとなったり、無理なパスを狙わざるをえなくなったりという形になってしまっていました。エメルソンは思い通りに行かないせいか、結構イライラしてましたし。


 続いては3本目。と行きたいこところですが、2本目終盤に差し掛かるあたりから完全に太陽が雲に隠れてしまい、風もだいぶ冷たくなってきて体感温度がグッと低下。今は風邪引いている場合じゃないので、3本目の試合を横目に、2本目で上がりとなった羽生&ブラジルトリオのサインをいそいそともらい、小平を後にしました。どうやら、この3本目が一番見どころがあったようですが(苦笑)
 まあ正直言って、この日のパフォーマンスのまま新潟戦を向かえるだなんてことになると、100%ボッコボコにやられてしまうでしょう。それぐらい全体の動きは悪かったです。けれど、今はいいことも悪いことも全部成長のための肥やしにしなければいけないわけで、全体的に悪い中でも特にどこがダメだったのか、あるいは悪いなりにもどこが良かったのかをしっかりと分析して、次へつなげて欲しいです。

*1:見る人によっては赤嶺との2トップに見えたかもしれませんが、私は縦の関係になって平山が1トップのような仕事をしていたように見えました。