続々々・メガネのつぶやき

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07−08 その41 CL決勝T1回戦2ndレグ レアル・マドリー−ローマ

 1stレグはローマの逆転勝ち。レアル・マドリーがホームでそのビハインドを覆せたのか、それともローマが凌げたのか。注目の1戦でした。
レアル・マドリー 1(2)−(4)2 ローマ
スコア 73分 R・タッデイ(ローマ)
     75分 ラウール(レアル・マドリー
     92分 M・ヴチニッチ(ローマ)

 ローマは立ち上がりから全体のラインを普段よりは低めに設定し、かつサイドに追い込んでボールを奪い取る守り方を取ってきました。結果的に前半はこれが功を奏してピンチらしいピンチは1、2回あるかな?というレベル。もちろん引き分ければ勝ち抜けられるわけですから、この戦い方で大正解だったと思います。じゃあ守っているだけかと言うと、そうではないのが今のローマ。ここがローマの不思議なところであり、面白いところなんですけど、全然チャンスの匂いとか感じられない流れなのにいきなり機を見て3、4人で一気にチャンスを作れますし、アクイラーニの2本のミドルシュートなど飛び道具でも相手を脅かすことが出来ていました。後半に入ってもそんな「のらりくらり」としたペースでレアルを受け流しつつチャンスを伺っていましたが、その流れが変わったのが70分のペペの退場劇。そしてこのシーンを演出したのはヴチニッチだったんですが、今日のヴチニッチは素晴らしいジョーカーとなりましたね。今季トッティが怪我でいない時期に1トップとしてしっかりプレーできていたのが自信になっているのか、前を向いての積極的な仕掛けが非常に効果的で、レアル・マドリーにとってはファーストプレーから厄介な存在になったと思います。1点目もサイドに流れたボールをヴチニッチが拾ったところから始まりましたし、2点目のヘディングシュートは、カンナバーロカシージャスが全くらしくないプレーを見せてしまったとはいえ、しっかりとポジションを取ってのいいシュートでした。去年(ベスト8)は今年同様1stレグをリードして折り返しながら、2ndレグで何も出来ず敗れ去ったわけですが、今季はその教訓をしっかりと反芻して、落ち着いた戦いぶりを見せたんではないかと思います。相手からすれば非常に厄介な「空気」を持っているローマがどこまで勝ちぬけられるか、注目したいですね。
 敗れたレアル・マドリーですが、いない人のことを言ってもしょうがないとは分かっていつつも、攻撃陣ではファン・ニステルローイロッベン、この1stレグでローマに非常に嫌なイメージを与えていた2人がいなかったのが痛かったですね。ニステルがいなかったとことでローマのCBはとりあえずラウールを見ておけばいい状況になり、その結果人数を割いてレアル・マドリーの攻撃をサイドに追い込むことが出来たんだと思いますし、ロビーニョはほとんどの場面で1対2の勝負を強いられ、しかもかなり激しいチェックの連続にだいぶフラストレーションが溜まっていて、1stレグのロッベンほど相手の脅威になれませんでしたし、いいときのらしさは影を潜める結果となってしまいました。片や守備陣も、セルヒオ・ラモスがサスペンションにより不在だったのが痛恨。結果論ですが、サルガドが怪我で退き、ペペが退場した後の3バックが、カンナバーロはともかくエインセとM・トーレスでは…苦しいといわざるを得ませんね。ベストメンバーだったら…と言うもやもやした気持ちを残しつつ、3年連続のベスト16敗退。今後に影響がないことを祈るばかりですが、どうでしょうか。